ベトナムの多くの道路で過積載問題が依然として続いており、交通インフラの構造や交通参加者の安全に深刻な影響を与えています。そのような状況下で、ベトナム高速道路開発投資総公社(VEC)が2022年に約18,000台もの過積載車両の利用を拒否したことは、この状況を是正するための強力な対策と見なされています。しかし、これは根本的かつ包括的な解決策となるのでしょうか?
過積載:未だ解決を見ない深刻な問題
ベトナム道路総局の統計によると、2022年に交通検査官は114,000台以上のトラックを検査し、18,000件以上の過積載違反を発見しました。注目すべきは、この数字が現実を十分に反映していない可能性があることです。なぜなら、過積載や規定サイズを超える積荷を積んだ車両が、多くの国道や地方道で依然として横行しているからです。
QL1号線、QL6号線、QL20号線、QL45号線、QL47号線、QL51号線、QL70号線、QL279号線、ホーチミン・ルート、そしてその他の地方道、特に建材採石場、鉱石採石場、セメント工場、工業団地、内陸水運ターミナルの近くの地域は、過積載車両による深刻な影響を受けています。油圧式ダンプベッドを取り付けたトラクターやセミトレーラー、規格外のコンテナを積んだ車両の使用も、積載量管理を困難にしています。バクザン省、ハイズオン省、ハナム省、ニンビン省、バリア・ブンタウ省、ドンナイ省などは、過積載車両のホットスポットとなっています。
過積載を取り締まる警察官
過積載を取り締まる警察官。道路における過積載車両の取り締まりの取り組みを示すイメージ画像。
ベトナム道路総局は、この状況の原因として、取締官の人員不足、車両所有者や運転手が対策を講じようとすること、取締りを避けるために夜間や裏道で活動することなどを指摘しています。さらに、COVID-19後の建設資材需要の増加も、過積載の再発につながっています。貨物の積み込み元、倉庫、港湾での検査・違反処理は、多くの関係省庁や地方自治体との連携が必要なため、日常的かつ継続的に実施されていません。一部の港湾や鉱山を抱える地方自治体の消極的な姿勢も、事態を複雑化させる要因となっています。
VECの断固たる「利用拒否」:約18,000台の過積載車両を阻止
VECは、管理する高速道路での積載量管理の取り組みにおいて、2022年に約18,000台もの過積載車両の利用を拒否するという断固たる姿勢を示しました。具体的には、カウジエ-ニンビン高速道路、ノイバイ-ラオカイ高速道路、ダナン-クアンガイ高速道路、ホーチミン-ロンタイン-ザウザイ高速道路において、VECは約140万台の車両の積載量を管理し、17,165台の違反車両を発見しました。注目すべきは、8,113台もの車両が利用を拒否され、1,515台が料金所を強行突破したことです。
VECの強力な措置は、高速道路のインフラ構造を保護するだけでなく、意図的に違反を繰り返す車両所有者や運転手に対する抑止効果も生み出しています。高速道路での利用を拒否されることは、旅程の中断や費用の発生だけでなく、輸送事業者の信用や事業活動にも影響を与えます。
過積載問題に対する解決策とは?
過積載問題を根本的に解決するために、ベトナム道路総局は2023年に向けた多くの解決策を提案しており、法整備と車両積載量管理の効率化に重点を置いています。その中でも、道路交通法の改正は、より強固な法的枠組みを構築するための重要な要素と見なされています。
また、ベトナム道路総局は、各省運輸局、道路管理局に対し、人員と予算を増強し、過積載・過大車両に対する取締りを強化するよう指示しました。科学技術の応用、特に自動重量計や車両サイズ自動測定器の活用も、24時間体制での車両積載量管理の効率化と、取締官の負担軽減のために推進されています。違反事例、特に荷台を改造した車両を後日処理するための記録装置の装備も重要な対策です。
さらに、貨物の積み込み元、倉庫、港湾での積載量管理において、各レベル、各部門、特に地方自治体の統一的かつ断固たる取り組みが不可欠です。関係機関の緊密な連携、地方自治体の協力、事業者や運転手の法令遵守意識があってこそ、過積載問題は段階的に抑制され、克服されていくでしょう。
ダン・ニャット
出典:この記事は、人民公安新聞電子ポータルサイトの記事を基に要約・編集したものです。