ホーチミン市(旧サイゴン)のトゥードゥック市で、グエン・チュオン・サ容疑者(1992年生まれ)が車のボンネットに人を乗せたまま3.9km走行した事件が世間を騒がせています。この危険な行為は、他の交通参加者の生命を脅かすだけでなく、法を軽視する行為でもあります。サ容疑者は「公共の秩序を乱した罪」で逮捕されました。
当初の衝突とエスカレートする対立
事件の発端は、11月29日にホアン・フウ・ナム通りのタンフー区で発生した、サ容疑者が運転するトラックとグエン・フイ・タン容疑者(1993年生まれ)の三輪車との接触事故でした。接触後、サ容疑者は自分の車が傷ついたことに腹を立て、タン容疑者に暴行を加えました。助手のチャン・ドゥック・ティエンが制止しましたが、サ容疑者はそのまま現場を立ち去ろうとしました。
容疑者のグエン・チュオン・サ
しかし、タン容疑者は納得せず、トラックの前に回り込んでサ容疑者に解決を求めました。双方が言い争う中、ティエン助手が再び制止しようとしましたが、うまくいきませんでした。サ容疑者はタン容疑者が車の前のバンパーにしがみついているにもかかわらず、故意に車を前進させようとしました。
マントゥエン通りを走行するトラックの前にしがみつくグエン・フイ・タン(映像から切り抜き)
3.9kmの危険な走行とその結果
サ容疑者はその後もスピードを上げて走行を続け、タン容疑者をボンネットに乗せたまま約4km近く走行しました。この無謀な行動は、多くの目撃者を恐怖と憤慨させました。最終的に、住民に制止されたサ容疑者は車を停止し、謝罪しました。タン容疑者もこの件を許すことに同意しました。
違反行為を認めるグエン・チュオン・サ
しかし、事件の様子を捉えた動画がソーシャルメディアで拡散され、世間の怒りを買いました。トゥードゥック市警察は捜査を開始し、サ容疑者を「公共の秩序を乱した罪」で逮捕しました。
運転手への教訓
今回の「トラックにしがみつく男」事件は、運転手にとって感情のコントロールと交通法規の遵守がいかに重要であるかを痛感させる教訓となりました。サ容疑者の怒り、抑制の欠如による行動は、自身と他者の安全に深刻な影響を与える重大な結果を招きました。トゥードゥック市警察は、同様の事例を抑止し、防止するために、交通安全と秩序を乱す違法行為を厳しく処罰することを強調しています。